オーダーメイド医療で目指す「脱・脂肪肝」!

『脂肪肝』を放置すると・・・

脂肪肝という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。その名の通り肝臓に脂肪が過剰に蓄積した状態です。脂肪肝がある方は日本全体で1000万人以上といわれており、近年右肩上がりに増えています。一般に自覚症状はないため、検診やドックなどのエコー検査でたまたま見つかることがほとんどです。

脂肪肝の原因は飲酒、代謝機能障害(肥満・糖尿病・脂質異常症(高脂血症))、薬剤摂取など様々ですが、脂肪肝の一部は慢性肝炎(脂肪肝炎)を起こすため、定期的な肝機能のチェックが必要です。肝炎によって肝機能障害が起きても、肝臓はいわゆる「沈黙の臓器」であるため、自覚症状はほぼありません。脂肪肝炎は放置すると上の模式図のように肝硬変や肝がんへ進展する場合があり注意が必要です。2023年には日本肝臓学会より肝機能の指標である「ALT>30」でかかりつけ医を受診するよう推奨する「奈良宣言」が出されました(下記の公式啓発動画をぜひご覧ください)。 “たかが脂肪肝”と侮らず、一度、専門医により現在の肝臓の状態を把握してもらう事がとても重要です。

啓発動画:「はたらく肝臓」

脂肪肝を治すために

脂肪肝の特効薬はいまだ開発途上ですが、軽い脂肪肝であれば比較的簡単に改善します。原因が飲酒であれば量や頻度を減らすか禁酒をしたり、肥満が原因であればカロリー制限をしたり運動をしてダイエットに努めます。適切な食事療法と運動療法は非常に有効であり、コツをつかんで無理なく減量できるよう、当院では肝臓専門医がオーダーメイドでプランニングを行っています。また上記のような代謝機能障害を基礎疾患にお持ちの方は、それらに対する薬物治療が脂肪肝にとっても有効に働く可能性が高いと考えられており、当院でも積極的に薬物治療を行っております。

当院では脂肪肝の程度や肝炎の有無、肝硬変や肝臓がんの有無を肝臓専門医が血液検査や超音波検査で随時評価いたします。食事・運動療法を基本に、基礎疾患に合わせた投薬などそれぞれの患者さんに必要十分な治療をお届けし、無理なく確実に脱・脂肪肝を目指します。まずは当院にご相談ください。