インフルエンザ予防投与のご案内

岡井内科医院では、インフルエンザに感染した方と接触した場合などに、インフルエンザの発症を予防する目的でオセルタミビルの予防投与(自費診療)を行っています。

「家族がインフルエンザにかかってしまった」「仕事や受験、旅行など、大切な予定を控えている」といった場合に、医師が患者さんの状況を確認したうえで、予防投与が適切かどうかを判断します。

自費診療としてのインフルエンザ予防投与

料金:6,600円(税込、診察料・処方料込み)
内容:オセルタミビル 10日分

※インフルエンザの予防投与は健康保険の適用外となるため、自費診療となります。
※診察の結果、予防投与が適切でないと判断する場合があります。
※年齢、体重、腎機能、既往歴、現在服用している薬などによって、投与量・投与期間を調整する場合があります。

オセルタミビルとは?

オセルタミビル(タミフル®の後発品)は、インフルエンザウイルスの増殖を抑える「ノイラミニダーゼ阻害薬」と呼ばれる抗インフルエンザ薬です。

日本の医療用医薬品の添付文書では、成人のインフルエンザ予防について、オセルタミビル75mgを1日1回、7~10日間服用する用法・用量が記載されています。

こんな場合にご相談ください

  • 同居している家族がインフルエンザと診断された
  • インフルエンザに感染した方と濃厚に接触した
  • 受験、出張、旅行、冠婚葬祭など、感染をできるだけ避けたい予定がある
  • ご自身がインフルエンザに感染した場合の影響が大きいと考えられる

ただし、オセルタミビルを服用すれば必ずインフルエンザを防げるわけではありません。
予防投与を行う場合にも、手洗い、換気、マスクなどの基本的な感染対策を併せて行うことが大切です。

予防投与にはどのくらいの効果がありますか?

オセルタミビルのインフルエンザ予防効果については、複数の臨床試験で検討されています。

代表的なランダム化比較試験では、インフルエンザ患者と同居する12歳以上の家族などを対象として、オセルタミビル75mgを1日1回、7日間投与したところ、検査でインフルエンザが確認された患者との接触者において、インフルエンザ発症に対する予防効果は個人単位で89%(95%信頼区間67~97%)でした。

また、家庭内感染を対象にした別のランダム化比較試験では、オセルタミビルを10日間の曝露後予防投与した群で、予防投与を行わず発症時に治療する群と比較して、検査で確認されたインフルエンザについて、個人単位で68.0%の予防効果が報告されています。

これらの研究から、オセルタミビルの予防投与は、インフルエンザに感染した方との濃厚接触後に発症するリスクを低下させる効果が期待できると考えられています。

一方で、研究の対象者や流行しているウイルス、接触状況などによって効果は異なります。そのため、予防投与を行っても感染・発症する可能性があります。

ワクチンとの違い

インフルエンザ予防の基本は、毎シーズンのインフルエンザワクチン接種です。

オセルタミビルの予防投与は、ワクチンの代わりになるものではありません。日本の添付文書にも、インフルエンザ感染症の予防の基本はワクチンによる予防であり、抗インフルエンザ薬の予防使用はワクチンに置き換わるものではないことが記載されています。

副作用について

オセルタミビルでは、吐き気、嘔吐、頭痛などの副作用が知られています。まれに重篤な皮膚症状などが報告されています。CDCも、オセルタミビルの主な副作用として吐き気・嘔吐・頭痛を挙げています。

腎機能が低下している方では、投与量の調整が必要となる場合があります。診察時には、持病や服用中のお薬などについて医師にお伝えください。

予防投与をご希望の方へ

インフルエンザ患者との接触状況やご本人の健康状態などを確認し、予防投与のメリットと注意点を説明したうえで、医師が処方の可否を判断します。

「家族がインフルエンザになったので相談したい」
「感染者と接触したが、予防薬について相談したい」

という方は、お早めに当院へご相談ください。


参考文献・出典

  1. 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
    オセルタミビルリン酸塩錠 添付文書
    成人の予防:75mg 1日1回、7~10日間。
  2. Welliver R, et al. Effectiveness of oseltamivir in preventing influenza in household contacts: a randomized controlled trial. JAMA. 2001;285(6):748-754.
    家庭内接触者におけるオセルタミビルの曝露後予防効果を検討したランダム化比較試験。
  3. Hayden FG, et al. Management of influenza in households: a prospective, randomized comparison of oseltamivir treatment with or without postexposure prophylaxis. Clinical Infectious Diseases. 2004;38(9):1216-1224.
    家庭内接触者に対する10日間の曝露後予防投与について検討。
  4. Centers for Disease Control and Prevention (CDC). Influenza Antiviral Medications: Summary for Clinicians.
    インフルエンザ抗ウイルス薬の治療・化学予防に関する最新の臨床情報。
  5. 日本感染症学会「今冬のインフルエンザに備えて 治療編~前回の提言以降の新しいエビデンス~」
    インフルエンザ曝露後の抗インフルエンザ薬予防投与について、リスク因子や臨床的背景を踏まえて評価する必要性を記載。